ありがとう芦屋クリニック 内科 外科
診察時間
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12:30〜15:00 | ◯ | — | ◯ | ◯ | ◯ | — | — |
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ありがとう芦屋クリニックからのお知らせ
診療方針
1.『自分(の家族)ならどうする?』
-年齢、生活状況・重症度に合わせた治療を-
2.シンプルな処方。
-薬の種類は少なく。多すぎる薬は副作用の元。-
3.病気にならない身体づくりをお手伝い。
-免疫力を利用しましょう-
院長と スタッフ
院長 芋縄啓史 から
私は重症を中心とする三次救命センターで長く勤務しておりました。患者さんもいろいろで、若者のバイク事故、仕事中の怪我、劇症肝炎で集中管理を必要とする方、お年寄りの誤嚥性肺炎、原因不明で路上で息絶えているところを発見された方、など、これほど広い分野にわたる治療をする診療科は他には見あたりません。
非常に恵まれた環境で、不明なことがあればすぐに検査ができます。夜中でも、血液検査・X線検査はもちろん、超音波・内視鏡・CT・血管造影など、普通なら予約して待たなくてはいけない検査もすぐにできました。検査をすれば当然見つかる病気も増え、ますます忙しくなります。そしてそれは医師の仕事を始めたばかりで、体力もある若い医師には非常に魅力的なものでした。忙しい故に常に人手不足であることを除いては。
そんな中、多忙のせいか不摂生のためか、自分自身が間質性肺炎で入院いたしました。
病院に着き、高熱で震えている私は何の処置もされないまま、採血され、レントゲンを撮られ、検査のために裸になりました。そして悪寒で震えている私の横で黙々と検査を進めていく担当医を見て、私はようやく自分がやっていた事を理解しました。以前の私同様、彼は病気を調べるのが一番で、病人を楽にするのが後回しになっていたのです。
入院することは所謂『お気の毒』な事ではありますが、私にとっては今までの自分から抜けていた患者目線を教えてくれ、その後の身の振り方を考える時間をくれた、ありがたい経験でした。
大学を去った後は市中病院やクリニックで、大学で学んだ糖尿病を中心とする一般内科外来を行いました。ここではお年寄りの飲んでいる薬の多さを痛感し、薬を減らしても症状の変わらないように処方を調節することに腐心しました。
また、大学在職中に乳癌のため母親を看取ったことから在宅医療にも携わることになりました。その間に上海で万博観覧旅行中に旅先で倒れた父親を日本に連れ帰るため、現地に赴いて現地の医師と交渉したりもしました。
大学病院を離れて経験したことは、その場の状況に応じた対応が必要だということです。
大きな病院では設備とマンパワーが必要な、より高度な医療が期待されます。そういうところで治療するのに向いた病気は専門分野でも患者数の少ない難病、重症の患者さんです。
小さな診療所では小さいなりに、小回りの利いた医療があります。アクセスが良く、待ち時間が短いところが多いので、何度も診察することで、時間を味方にした治療ができます。
また、心臓病がある超高齢の患者さんが居たとします。全身麻酔に耐えられない方にはガンがあっても手術のような身体に負担のかかる治療法は選べません。このような患者さんには、ガンであることを確定するために大きな病院に行くことも、しんどい検査をすることも無意味です。
このような考えを持つようになり、癌の手術を四度した父親に対しても全身状態の悪化に伴って検査はほとんど行わなくなりました。身内の治療に関わることで、できるだけのことをするのが一番いいことではない場合もある、自分ならどうするかをはっきり患者さん、ご家族にお伝えできるようになりました。このような体験も自分を振り返り、今後の自分を考えるありがたい機会です。
患者さんといってもいろいろな人が居ます。とにかくしんどいので早く楽になりたい人、急いでるのですぐに薬を出して欲しい人、大きな病院で検査して欲しい人…
当院では杓子定規な対応ではなく、親なら、兄弟なら、自分ならどうするのか、を常に考えながら治療に当たりたいと思います。
以上
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